更新が途切れつつながら必死に何かに喰らいつこうとする高房のブログ 時々短編も書くよ!
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今俺は病院へと向かっている。
そんなおれの両手には花ではなく、お菓子の袋を抱えているのは アイツの性格を見越してのことだった。 昔花見に行ったとき、桜など見もせず、団子ばかり食べていたという ことわざをそっくりそのままやってのけたアイツならこっちのほうが 喜ぶと思ったからだ。 さらに抱えているお菓子が山のように積んであるのは、今日見た夢を 自分なりに分析してこれからの出来事を考えて・・・のことだ。 ・・・夢にまで現れるなんて相当お怒りなのだろう。 それでも今はそれ以上のことは考える余裕が無い。 なぜなら積まれたお菓子の山により前が見えないため、足元を見ながら進み、 さらにつまづかないようにと転がっている石に注意しなければならないから。 すれ違う人が俺を見て苦笑している。それにつられて俺も苦笑した。 やっぱり少し多すぎたかと思っていると、4人ぐらいで遊んでいた子供たちが こちらを物欲しそうな目で見ていた。 仕方ない、少し協力してもらうか。 子供たちの目の前まで来てわざとらしく疲れたようにお菓子を置いた。 「ああー疲れた。ここまで持ってきたけど、少し多すぎるなぁ。でも、 捨てるのはもったいないしー。・・・誰かもらってくれる人いないかなー?」 と、これまたわざとらしく言った。 子供たちは驚いたように俺を見ていたが、なにやらかたまって話し込んでいる。 少し聞き耳を立てると知らない人からものを貰ってはいけないってお母さんが 言ってたよ的なことを言っている。 もう一押ししてみるか。 「やっぱり誰もいないかー、貰ってくれる人。チョコが溶けるし、そろそろ行くか。」 悪魔で困ってそうに。 チョコは甘くておいしい。でもこの地方では作っている場所から遠く離れているから 値段が高く、子供たちのお菓子として出ることはあまり無い。 そんなチョコという甘い響きに子供たちは目を光らせた。 「だったら僕たちがもらってあげるよ。」 中でも一番背の高い男の子が前に進み出た。 よし、作戦成功。 「いやー、ありがとう。助かる。」 袋を二つ渡すと、男の子は嬉しそうに受け取った。 「それじゃあ行くね。みんなで仲良く食べるんだよ。」 「うん。ありがと、お兄ちゃん。」 男の子は子供の輪に戻った。他の子たちも口々にお礼を言った。 たまにはこういうのもいいかな。と、子供たちの笑顔を見て、自然に 顔がほころんだ。 お菓子の数も少なくなり、病院へと進む足取りは軽かった。 まあ、それもその後すぐに吹き飛ぶのだけれど。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 今回から書くときは空欄を多くすることにします。少し見やすくなれば いいなと思います。 それと長編を書くときはカテゴリーを新しく増やすことにしました。 PR |
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1993/06/08
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思い立ったが吉日で始める。工業高校に通う口下手高房が話しを書くブログ。
暇な時に読んでいただければ幸いです。 感想もらえると嬉しいです。 ポロリもあるよ!(嘘的な何かが
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